最近、私の友人のゲイリー・エンジェル (Gary Angel) 氏 (アクセス解析のブログを1 つだけ選ぶとしたら、まさに彼のブログをフォローすべきです) が、非常に意義深いブログ記事(英)を執筆しています。一言で言うと、Web マーケティングの代理店と、戦略やキャンペーンの成果の計測を行う会社は、本来別々であるべきだ、とゲイリーは主張しているのです。概して、私もその通りだと言わざるを得ません。
先週、ここモントリオールで開催された小規模のアクセス解析会議に出席したのですが、そこでも同じ問題が取り上げられました。代理店 (私がここで言う「代理店」とは、Web マーケティングの代理店であって、計測を行うコンサルタント会社ではありません) からも数名が参加していたのですが、彼らの姿勢は予想通り、「当然私達は客観的に業務を遂行しており、全員で一丸となって仕事をしています」というものでした。私は彼らが嘘やでたらめを言っているとは思いません。これらのアナリスト達は本当にそう信じているのでしょう。ですが、代理店のアナリストが真実をありのままに伝えることができるのかは定かではありません。数百万ドルのプロジェクトを成功に導くためにかかるプレッシャーは、とてつもなく大きいことでしょう。ゲイリーはもう少し強い口調でこう言っています。
「どれもこれも嘘八百で、データまでウソ」という世の中で、どうして代理店に自身の業績を計測させるのか。代理店がサイロ型の業務を行っているとすれば、できるだけ自身のチャネルが機能しているように見せかけるでしょう。ひとつの代理店に何もかも任せてしまうと、その代理店では、プログラム全体で成果を上げているように見せかけ、ひとつの問題を徹底的に掘り下げようとはしないでしょう。
これは、代理店の社風、代理店とクライアントの関係、そしてその関係において失敗の余地がどの程度あるか、に深く根差している複雑な問題です。
ご存知の通り、顧客が代理店に求めるのはクリエイティブな仕事です。私は、クリエイティビティーは計測とは正反対だ、もしくは、好ましくない結果に直面した場合に、独創的なアイデアの方が価値があるに違いないと信じている人があまりにも多いと思います。この点に関しては別のところでお話しましたが、私がここで強調したいのは、クリエイティビティーのためのクリエイティビティーというモチベーションが、多くの代理店での主要な原動力となっているという点です (「私の代理店が賞を受賞しました。私にはボーナスは出ませんでしたが」とは良く聞く話です)。
もう 1 つのポイントは、なぜ解析を重視する社風を代理店で作り上げることができないのか、という点です。私は、失敗したという事実を素直に受け入れる態勢が整っていないクライアントが未だに多いのではないかと思います。ミスを許さない社風を自社で作り上げている場合は、なおさらその傾向が強いようです。基本的に多くのクライアントが、代理店を雇う理由はその専門技術のためであって、専門に仕事をしているのだから当然正しい選択と思い込んでいるようです。とにかく、誰かにお金を払って結局失敗に終わるくらいなら、自分で簡単に、しかも少ない費用でうまくいかなかった方が断然いいですよね。
解析が代理店で価値あるものになれるかどうかは分かりません。もちろん、私やゲイリーのこの偏見を非難していただいても構いませんよ。なにせ、二人とも計測ビジネスで生計を立てていますから。
どの偏見を選択するかは、あなた次第です。
(増本亜矢子訳)…
